印刷物が作成されるまでの作業工程の中に「校正」があります。
「校正」とは作成された印刷物データの仮刷りと原稿を照合して正しく組み上がっているかを
確認し、誤りがあれば正していく作業のことです。
工業製品である印刷物を作成するために行う「校正」に用いる記号は日本工業規格(JIS)で
定められています。必ずその記号を用いて指示しなければいけないわけではありませんが、
より正しくわかりやすく指示するための校正記号を知っておくことで、スムーズに「校正」を
進められるかもしれません。ぜひこれからの「校正」に役立ててください。
まず「校正」を行う上で、以下のことが規定されています。
●指示の記入は赤色を使用する。
(補助的な指示、または修正が紛らわしい場合は赤色以外を使用してもよい。)
●引出し線は、原則として修正近くの余白に引き出す。(引出し線は、長く引き出さない。)
●引出し線は、原則として校正が終わった方向に引き出す。
●引出し線は、同じ行にある修正箇所の前後対象の文字・記号に掛けないようにする。
●引出し線は、別の引き出し線と交差させない。
これから何回かにわけて校正記号を紹介していきます。
第1回は「文字・記号の修正」です。
同じ項目の中で点線より下に表記しているものは許容されたものです。それを踏まえて、
なるべく正しくわかりやすい「校正」を心掛けたいですね。
次回は「ルビの修正」に使用する校正記号を紹介します。